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ブックマーク・気が向いた時の、ちょいメモ。

捏造の科学者 STAP細胞事件(須田桃子著)と関連記事


内容紹介から
このままの幕引きは科学ジャーナリズムの敗北だ
「須田さんの場合は絶対に来るべきです」 はじまりは、生命科学の権威、笹井氏からの一通のメールだった。 ノーベル賞を受賞したiPS細胞を超える発見と喧伝する 理研の記者会見に登壇したのは、若き女性科学者、小保方晴子。 発見の興奮とフィーバーに酔っていた取材班に、 疑問がひとつまたひとつ増えていく。「科学史に残るスキャンダルになる」 STAP細胞報道をリードし続けた毎日新聞科学環境部。 その中心となった女性科学記者が、書き下ろす。

発売日は2014年末。あの「STAP細胞」発表時から取材を続けていた新聞記者が、事件の経過を追った。最初はすごい発見だと信じていた著者だが、その論文の信憑性が、ごく短期間でボロボロと崩れていき、愕然とする。ことは世界的な科学スキャンダルになってしまった。

研究者らとひんぱんに連絡を取っておられた記者さんで、自分にとってはとても克明な取材記録だと思われた。生物学的な知識は無くても、実験のありえない結果や捏造について分かるように説明されていて、良書だと思う。


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しかしアマゾンで読者レビューを一部見てみると、著者への批判やむちゃな中傷がとても多かったように感じる。貴重な発見を無かったことにされたという奇妙な陰謀論を信じる人もいたらしい。しかしいまだに小保方氏とSTAP細胞信じて擁護する人はごくわずかだろう。論文に幾つも不正があったし、世界の科学者たちが実験で検証しても現象は起きなかったのだ。この著書に対する真っ当な批判があれば、それを踏まえた改訂版が発行されても良いと思う。今ではもう昔の話だと思われてそうだけれど。
下のようなメディア記事もあった。この事件については数多くの論評があると思うけれど、他は読んでいない。



青木薫のサイエンス通信 『捏造の科学者 STAP細胞事件』
知ることからしか始まらない! サイエンス通信番外編  HONZ 2015年01月24日
・・・今回取り上げたのは、毎日新聞の科学記者・須田桃子さんによる『捏造の科学者 STAP細胞事件』。論文に欠陥が発覚した後、一部の科学者たちの反応に、青木さんは違和感を感じたという。科学史にも残るであろうこの事件、はたして問題の本質はどこにあったのか?
続き Thttp://honz.jp/articles/-/41133 



STAP細胞事件「捏造の科学者」の深層描きたかった
2015年6月18日  経済プレミア
大宅壮一ノンフィクション賞受賞の須田桃子記者に聞く(1)
「捏造(ねつぞう)の科学者 STAP細胞事件」(文芸春秋刊)。2014年、世の中を騒がせた歴史に残る科学スキャンダルを追った著作が、大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれました。19日の贈呈式を前に、著者の毎日新聞科学環境部、須田桃子記者の話を、科学記者の先輩である元村有希子編集委員とともに聞きました。4回に分けて掲載します。
続き https://mainichi.jp/premier/business/articles/20150616/biz/00m/010/011000c



著者インタビュー 『捏造の科学者――STAP細胞事件』須田桃子著
PRESIDENT  2015.10.24  ライター 高橋盛男
科学の根底には、人をワクワクさせる未知への好奇心がある。「研究者が抱くそのワクワクを、わかりやすく読者に伝えたい」。それが科学記者としての己が使命だと著者はいう。だが、昨年のSTAP細胞の一件は、勝手が違った。
続き http://president.jp/articles/-/16444