犬“殺処分ゼロ”を掲げるNPO、保護犬に不妊・去勢手術せず 杉本彩も「動物愛護ではない」 週刊新潮 2017年5月
「セカオワ」ら著名人も支援、犬“殺処分ゼロ”でふるさと納税を集めるNPOの偽善
週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載
週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載
「ピースワンコ」の保護犬
犬の殺処分――。いやな言葉である。なくなるに越したことはない。だが、「ゼロ」という数字を看板に掲げて資金を得るために、ただ生かされているだけだとしたら。そんな団体が、名立たる日本人大リーガーやロックバンドを広告塔に伸しているとしたら……。
週刊新潮 2017年5月18日菖蒲月増大号掲載
広島県神石高原町に所在地を置くNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」が始めた「ピースワンコ・ジャパン」は、“県内の犬の殺処分ゼロ”を看板に掲げる団体である。その活動は日本テレビ系「天才!志村どうぶつ園」などメディアでも取り上げられ、人気バンドSEKAI NO OWARIは支援ソングを発表。神石高原町へのふるさと納税の形でもPWは活動資金を得ている。
ところが、今年3月に30を超える動物愛護や福祉関係の団体がピースワンコの代表者ら宛てに公開質問状を提出。その内容は、「ゼロ」と謳っていながら52頭が殺処分されている点や、保護犬に不妊去勢手術を行わずに譲渡を行っている現状について質すものである。