(ΦωΦ)

ブックマーク・気が向いた時の、ちょいメモ。

「生きている兵隊」石川達三著 アマゾンの読者レビュー欄

ずいぶん前から読もうと思いつつ手に取らなかった「生きている兵隊」、近頃やっと読んだ。日本軍が中国で戦闘をしながら南京に入るという話。短めなので読み通しやすい小説だった。無抵抗な市民や、泣いている女性がうるさいからと、簡単に殺してしまう日本の兵隊がいる。昔はそんなものだっただろう。

伏字版もあるとは知っていたが、それでは意味が分からないと思っていたので、全集版で読んだ。ところが今日ネットで説明を見ていると、伏字だった部分は傍線を引いて発行してあるそうだ。今になって、そりゃそうだろうなと思った。早とちりもいいところ。読者の感想、あとで読む。

生きている兵隊 (中公文庫) 文庫 – 1999/7/1 石川 達三  (著)
アマゾン 読者レビュー  
_SX353_BO1,204,203,200_


南京で数万人という大虐殺はあったのか、インタビューでは二面性がある。

■1946年5月9日の読売新聞のインタビュー記事で石川は、「入場式におくれて正月私が南京へ着いたとき、街上は死体累々大変なものだった」と自らが見聞した虐殺現場の様子を詳細に語っており、その記事が掲載された直後の11日の国際検察局の尋問では、「南京で起こったある事件を、私の本ではそれを他の戦線で起こった事として書きました」と述べている[1]。

■一方、逝去3ヶ月前にインタビューを申し込んだ阿羅健一によると、闘病中を理由にインタビューは断られたが、「私が南京に入ったのは入城式から二週間後です。大殺戮の痕跡は一片も見ておりません。何万の死体の処理はとても二、三週間では終わらないと思います。あの話は私は今も信じてはおりません」との返事をもらっているという[2]。


虐殺された中国の市民がどれくらいかは分からない。しかしあったことは事実。市民が川縁に集められて殺され、まとめて焼かれたりもしている。著者がそれら各地の状況をすべて見せてもらえたとも思えない。