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ブックマーク・気が向いた時の、ちょいメモ。

「被告人に法律など学ばれては困る」「冤罪など存在しない」拘置所幹部たちのあり得ない“信念” ー文春オンライン

刑務官・坂本敏夫の見た、袴田巌という囚人#1
木村 元彦2021/12/12
 一体、袴田事件とは何だったのか。元刑務官で実際に袴田氏とも関わり、長年支援を続けてきた坂本敏夫氏に、ノンフィクション作家の木村元彦氏が迫った――。
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 坂本敏夫が袴田巌に初めて会ったのは1980年の7月であった。

 当時、坂本は刑務官の現場を離れ、法務省の官房会計課矯正予算係事務官として、毎年7月に入ると、大蔵省(現財務省)に提出する概算要求書を作る仕事のために東京拘置所にひと月もの間、泊まり込んでいた。

 要は全国の刑務所の予算取りをするための書類の作成で、要求する金額の根拠となるものを提示するために多くの関係者にヒアリングする必要があった。その中で最も心労に負担が重なったのが、死刑関係者の面接であった。